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2024 / 07 / 21  16:14

オープンキャンパス2024が開催されました。

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今年も7/20(土)・21(日)の2日間でオープンキャンパスが開催されました。農学生命科学科では21日(日)に学科ガイダンス、模擬授業、研究内容展示、教員と学生による個別相談を行いましたが、37℃を超える猛暑にもかかわらず昨年を上回る来場者で会場もたいへんな熱気でした。植物育種学研究室は今年度は研究展示スペースを拡充し、コムギ交雑後代などの比較標本のほか、虫こぶや光るユーストマの樹脂封入標本などを展示しました。模擬授業では大坪先生が「花の色や形を自在にデザインする分子育種技術」というタイトルで午前午後の2回、ほぼ満員の600名近い来聴者に遺伝子組換えやゲノム編集技術を用いた花き育種の最新情報を提供しました。

見学に来てくださった皆様、ありがとうございました。また、研究展示で交代とはいえ6時間立ちっぱなしで説明し続けたメンバーの皆さん、お疲れさまでした。

2024 / 06 / 25  15:19

ハイスループット・ジェノタイピングデータを用いた日本のコムギコアコレクション(JWC)の解析から、日本産コムギの遺伝的多様性を明らかにした論文を、日本育種学会の学術誌Breeding Scienceに

ハイスループット・ジェノタイピングデータを用いた日本のコムギコアコレクション(JWC)の解析から、日本産コムギの遺伝的多様性を明らかにした論文を、日本育種学会の学術誌Breeding Scienceに

この論文では、最新のゲノム配列を用いたハイスループット・ジェノタイピングデータにより、日本のコムギの各品種グループの遺伝的多様性について、より詳細な情報を提供しています。また、農業形質のアソシエーション解析により、日本のコムギ育種において遺伝子や対立遺伝子がどのように選択されてきたか、またそれらが世界の他の地域とどのように異なるかが明らかになりました。本研究は、優れた遺伝子や対立遺伝子を持つ遺伝資源がまだ十分に利用されておらず、コムギ育種に利用可能であることを示してます。

この研究は、農研機構の作物研究部門との共同研究によって行われたものであり、成果の一部は学生の森田くん(現M2)の卒業研究によるものです。

論文は2024年6月25日にBreeding Science誌で早期公開されました。

 

2024 / 06 / 19  12:10

パンデミック化のおそれがあるコムギいもち病と闘うための強力な武器となる抵抗性遺伝子Rmg8を単離・同定し、その成果を世界トップレベルの学術誌Nature Plantsに発表しました

パンデミック化のおそれがあるコムギいもち病と闘うための強力な武器となる抵抗性遺伝子Rmg8を単離・同定し、その成果を世界トップレベルの学術誌Nature Plantsに発表しました

コムギいもち病は1985年にブラジルで初めて発生が確認され、近年南アジアやアフリカにも伝播し、今後パンデミック化の可能性がある病害です。また、葉にはほとんど病徴が出ず穂に一斉に発病し、最初の症状から1週間以内に穀粒が委縮し変形してしまうため、対策を講じる間もなく収穫皆無となることがあり、国境や大陸を超えて被害が拡大した場合は世界のコムギ栽培にとって大きな脅威となる心配があります。一方で、発生して間もない本病に対する抵抗性遺伝子の報告数は未だ少ないため、新規抵抗性遺伝子の同定や多様な抵抗性遺伝子の導入による新たな抵抗性品種の育成が望まれています。

私たちは、6倍体コムギの2B染色体長腕に座乗する抵抗性遺伝子Rmg8を単離・同定し、それが2A染色体にあるコムギうどんこ病抵抗性遺伝子Pm4の同祖遺伝子であることを明らかにしました。しかし、Rmg8にはうどん粉病に対する抵抗性はなく、病害抵抗性遺伝子の進化を考える上で興味深い結果となりました。Rmg8の単離・同定により、いもち病 抵抗性コムギ品種を開発がより一層進むものと期待されます。

本研究は、神戸大学をリーダーとして、岩手生物工学研究センター、農研機構、京都大学、京都府立大学、岡山大学による共同研究で行われ、その成果は2024年6月19日にNature Plants誌に掲載されました。

 

2024 / 05 / 21  13:37

コムギ突然変異体集団から見出された早生個体の原因遺伝子を突き止めた論文がMolecular Breeding誌に掲載されました

コムギ突然変異体集団から見出された早生個体の原因遺伝子を突き止めた論文がMolecular Breeding誌に掲載されました

出穂期は小麦の栽培においてとても重要であり、環境に応じて細かく出穂期を調節することを育種により実現することが望まれています。私たちは、日本の冬小麦品種 「きたほなみ」の突然変異集団から早期出穂をする変異体を見出し、その原因が体内時計を構成する遺伝子Wheat PHYTOCLOCK 1/LUX ARRHYTHMO (WPCL-D1)のナンセンス変異であることを突き止めました。そして、WPCL-D1の機能喪失変異が早期出穂性の原因であるとともに、WPCL1のコピー数を制御することにより出穂期を微調整できることを明らかとしました。

この研究は、京都大学、農研機構との共同研究で、2024年5月21日にMolecular Breeding誌に掲載されました。

2024 / 04 / 03  16:54

日本植物生理学会年会に参加しました

日本植物生理学会年会に参加しました

3月17日-19日に神戸国際会議場で開催された第65回日本植物生理学会年会(神戸年会)にM2の伊藤皓矢君、M1の石田玲子さん、3回生の塗木彩花さんが参加し発表・討論を行いました。

昨年9月の植物バイオテクノロジー学会と同様、英語でのポスター作成でしたが、2戦目ということもあり皆さん余裕で(?)こなせたようです。非会員の学生も発表がない場合は無料で参加できるという学会側のはからいもあり3回生の児玉君、坂元さんも現地で学会の雰囲気をつかむことができたようです。懇親会の神戸クルーズは国内ではなかなか例を見ないイベントだったと思います。

 

☆ 発表演題は以下のとおり。

[1P78]‘プリンセチア’(Euphorbia pulcherrima x Euphorbia cornastra)に高頻度で見られるT-DNA 切断現象は配列特異的に生じるか(伊藤) 

[1Q62]虫こぶ形成植物ヌルデ(Rhus chinensis)のアグロバクテリウム法による形質転換系の確立に向けて(塗木)

[2Q07]花弁質感を改変したユーストマ(Eustoma grandiflorum)の作出にむけて(石田)

 

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