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静岡大学で開催された日本育種学会第143回講演会に参加してきました

☆ 発表演題は以下の通り。
・「プリンセチア(Euphorbia pulcherrima x Euphorbia cornastra)に高頻度で
・「コムギのNORにおけるrDNAユニットの構成と発現」(
今後の国際的なコムギ研究の指針となるWheat InitiativeのStrategic Research Agenda(SRA; 戦略的研究目標)を紹介した総説がAgronomyに掲載されました

Wheat Initiative (WI)は、コムギに関する研究の国際協調の推進・調整を目的に、G20農務大臣会合の合意により2011年により設置された組織です。半田教授は、WIの発足以来、研究委員会委員や研究理事会の理事として、その活動に携わってきました。昨年、WIは、新たな世界情勢や新技術への対応するために、その戦略的研究目標(SRA)を改定しました。
この総説では、今後、進めていくべき国際的なコムギ研究の目標と、それに対するWIの関与について紹介しています。
この研究は、WIに関わった多くの関係者との共著で、2022年11月7日にAgronomyに掲載されました。
4回生の瀬戸君が学会デビューしました!

9月23日と24日に帯広畜産大学で開催された日本育種学会第142回講演会に、4回生の瀬戸将太君と半田先生が参加しました。瀬戸君はこれが学会発表デビュー戦です(写真)。
☆ 発表演題は以下の通り。
「コムギのCd低蓄積性に関するRNA-seq解析」(瀬戸)
「日本コムギ系統の圃場におけるコムギいもち病抵抗性の
評価」(半田)
当研究室がサポートする京都府立桂高等学校の育種研究提案が「第6回 高校生科学教育大賞」の最優秀賞を受賞しました

京都府立桂高等学校(京都府京都市)の研究提案「懸崖菊優良品種の茎頂培養による保全と重イオンビームによる新品種の育成」が、バイテク情報普及会が主催する「第6回 高校生科学教育大賞」で最優秀賞を受賞しました。
https://cbijapan.com/education/
「高校生科学教育大賞」は、これからを担う高校生が「植物バイオテクノロジー」と「持続可能な農業」とについてより深く学び考えるきっかけつくることを目的に2017年に設立され、毎年支援対象校を公募しているものです。上記の研究提案では、本学科の野菜花卉園芸学研究室卒業生の宮脇潤先生が関わり、高校での教科、TAFS(課題研究:第2研究群、教員3名、生徒38名)の授業において、植物バイオテクノロジーの技術を利用して、京都の伝統的な在来品種や栽培方法の保存、地域の農業振興などにも貢献されています。 今回は3名の生徒が研究提案を行い、京都府向日市の特産品である懸崖菊(けんがいぎく)の生産農家が1軒だけになった状況をバイオテクノロジー技術で救おうとする着想が高く評価され、受賞に繋がりました。
この研究では、重イオンビーム照射を理化学研究所 仁科加速器科学研究センター 生物照射チームが、植物組織培養技術を当研究室がサポートしています。
イネBSR2遺伝子の過剰発現によりトレニアへの病害抵抗性付与と花器官の大型化に成功し、その成果がInternational Journal of Molecular Sciences誌に掲載されました

花き園芸植物の育種においては、さまざまな病害に対する抵抗性を付与することが、生産性や日持ち性を向上させる上での最重要課題となっています。私たちは、過剰発現によりイネやトマトに病害抵抗性を付与することが示されているイネの遺伝子BSR2を遺伝子組換えによりトレニアに導入し、抵抗性の付与を試みました。その結果、Rhizoctonia solani(斑紋病菌)および Botrytis cinerea(灰色カビ病菌)に対する抵抗性が付与されたことが明らかとなったほか、花器官が大型化した花が得られました。BSR2遺伝子は病気に強く経済的にも価値の高い観賞用作物を開発するための有効な戦略となると期待できます。
本研究は,農研機構・生物機能利用研究部門 森 昌樹 博士らとの共同研究によるものです。論文は2022年4月25日に科学雑誌International Journal of Molecular Sciencesに掲載されました。