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2021 / 09 / 06  10:52

コムギの主要な種子貯蔵タンパク質の一つであるα-グリアジン遺伝子座の詳細な構造と品種間多様性を明らかにした論文がFrontiers in Plant Scienceに掲載されました

コムギの主要な種子貯蔵タンパク質の一つである-グリアジン遺伝子座の詳細な構造と品種間多様性を明らかにした論文がFrontiers in Plant Scienceに掲載されました

コメやトウモロコシにはないコムギの特徴の一つは、グルテンができることです。これにより、パンやうどんなどに加工することができます。グルテンは単一の物質ではなく、グリアジンとグルテニンが重合したものです。そして、グリアジンやグルテニンはゲノム中に複数の遺伝子が重複して存在していることが知られています。
 私たちは、昨年11月に自らが解読した世界のコムギ15品種の高精度ゲノム情報(Nature 588, 277–283, 2020)を利用してコムギのグリアジンの一つであるα-グリアジンをコードする遺伝子座の詳細な構造解析と品種間比較を行い、品種間で遺伝子コピー数に大きな違いがあること明らかにしました。このデータは、今後、コムギの品質改良に大きく役立つものと期待されます。
 この研究は、スイス・チューリッヒ大学、農研機構等との共同研究で、2021年9月3日にFrontiers in Plant Scienceに掲載されました。