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2025 / 11 / 11  11:17

コムギの倍数性進化に関わるNuclolar Dominannceの制御機構や成立時期に関する新知見に関する論文がTheoretical and Applied Geneticsに掲載されました

コムギの倍数性進化に関わるNuclolar Dominannceの制御機構や成立時期に関する新知見に関する論文が、植物育種遺伝学分野で伝統のある国際学術誌Theoretical and Applied

コムギは2回の倍数化を経た異質6倍体です。このような倍数種が成立し、安定化するためには異種ゲノム間の調和が必要であり、Nucleolar Dominanceとは遺伝的雑種において、両親から受け継いだNORのうち、どちらか一方の親由来のNORが選択的に発現する現象です。私たちのグループでは、この現象をコムギの倍数化に伴うゲノム調節機構の1つと捉え、コムギの倍数化における遺伝的・ゲノム的変化を理解していこうとしています。

この論文では、コムギにおけるNucleolar Dominance は倍数化後わずか数世代で成立していること、また、Nucleolar Dominance はNOR自身とそれに隣接する染色体領域の相互作用によって制御されている可能性が高いことを明らかとにしています。

この論文は、2025年春に修士課程を終えた日向くんと現4回性の中野くんにより解析された結果を取りまとめたものです。

 

論文情報:

Regulation of nucleolar dominance through allopolyploidization of hexaploid wheat. Theoretical and Applied Genetics, Volume 138, article number 291, (2025)

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